終戦記念日

f0377243_16342992.jpg

私が高校生の時に亡くなった祖母が大切に持っていた12枚の葉書は
20歳の時に兵隊に召集されビルマで戦死した長男の駐屯地からの便りでした。
毎回書かれていたのは
『元気で一人前の軍人に成るべく頑張って居りますから何卒ご安心ください』
『御身体大切にお暮らし下さる様お祈り致します』
と母親を気遣う言葉。

戦争の波に巻き込まれ
兵隊に行くのは嫌などと言える状況ではなかった時代。
葉書には検閲の印鑑が押されていて
言論の自由ももちろんなかったのでしょう。
面会できる日も決められていたそうで、電車も車もない戦時下、家から駐屯地までの20km近くある距離を歩いて面会に行っていた祖母。

祖母は6人の子どもを産みましたが
多くは幼児のうちに亡くなり、
夫も数年前に病死していて
末っ子だった当時8歳の私の父と
大切にようやく20歳まで育てた長男と祖母3人の暮らしの中での兵隊への召集でした。

ビルマへの派遣が決まり、それが最期の葉書となってしまったその文面は
たまたまだったのかもしれませんがブルーのインクで、
『御身体大切にお暮らし下さい。はるかなる南の空よりお祈りいたします。』
という文面の中の空の色と
口には出して言えない悲しみの心を表しているかのように私には思えてきます。

大変な時代を生きた
当時の人のことを思うと胸が痛みます。
同じ母として
息子が死ぬのを覚悟で送り出さなければならない
殺し合いを覚悟で送り出さなければならない
そんな時代はもうあってはならないと強く思います。
悲しみや憎しみ、恐怖や飢餓、そして多くの死を生み出す戦争。
どうか、戦争のない世界であってほしい、と願います。


[PR]
by foretoileblog | 2018-08-15 16:59 | vie quotidienne | Comments(0)